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スーツにはルールが多すぎて、何を重視して購入するべきなのか分かりづらい。
スーツには多くのマナー、着こなしポイントがある。それを解説しているサイトは数多くありますが、結局なにが大事なのか、限られた予算の中で何を優先するべきなのか意外に見えてこないもの。
この記事では、「教養があるように見えるスマートなスーツの着こなし」をテーマに、最低限抑えておくべきポイントを紹介します。
限られた予算の中で、スマートな着こなしを実現しましょう。
※この記事は、10代20代向けです。
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ジャケット・パンツ編
スーツの着こなしで最も重要なのは、ジャケット・パンツのサイズ感。
例えブランド物のスーツでも、最高級の生地を使用していても、サイズが合っていなかったらスマートな着こなしは実現できません。
その1:スーツは迷わずイージーオーダーで。
スーツはサイズが命。そして、そのサイズ感を徹底して求めるためには、オーダーで作るしかありません。
スーツをオーダーで作るとなると、高くつくイメージがあるかもしれませんが、イージーオーダーなら実はそこまで費用はかかりません。
イージーオーダーとは?
イージーオーダーとは、好きな生地を選んだ後、縫製工場が持っている既存の型紙の中から自分の体型に合った型紙を選び、それに合わせて調整寸法やデザイン補正をしていくオーダースーツを指します。
スーツのベースとなる型紙は既存品
であり、ほとんどマシンメイドで作られるため、フルオーダーよりも安くオリジナルのオーダースーツを作ることができるのです。
引用: DANKAN 公式サイト
フルオーダーでスーツを作る場合は、まずスーツのベースとなる型紙を作るところから始まります。
一方、イージーオーダーは既にある型紙の中から自分の体形に合ったものを選んで機械で作るので、フルオーダーよりも安く自分の体形に合ったスーツを作ることが可能です。
お値段は、生地やオプション、店舗によって価格差はあるが、大体2万5千円~6万円くらいである。つまり、既製品のスーツと大して値段は変わりません。
つまり、スマートに着こなすのに絶対的に必要な「サイズ感」を、お手頃な価格で手に入れることが可能ということです。
※イージーオーダーはスーツ作成にだいたい1か月ほどかかる。買うならお早めに!
※イージーオーダーでの購入方法。
イージーオーダーを取り扱っているお店に行って「すいません、スーツ作りたいんですけど」と店員さんに声をかけます。そこから、店員さんのアドバイスを取り入れつつ、サイズ感や生地を決めていく感じ。
自分が決めることができるのはこんな感じ。
- 生地
- スーツの形
- ポケットの位置・形
- 裏地
- ボタンの種類
- パンツの裾
- パンツのポケットの形
スーツの値段や生地については店員さんと相談しながら決めていくので問題なし。予算を初めに伝えれば、それにあった生地を紹介してくれるので、オーダースーツ初めての方でも安心して購入できます。
また、イージーオーダーといえど、良質な生地が多く取り揃えてある。筆者は以前、10万以上するブランドスーツと同じ生地でスーツを作りましたが、その値段はなんと5万円でした。
サイズが合わない既製品のブランドスーツを買うくらいなら、イージーオーダーで作ったほうが総合的に見て絶対にお得。
ちなみに、スマートな着こなしを目指すなら細身のスーツを目指すべき。動きづらいからと少し余裕を持ったサイジングだと、スマートな着こなしはできない。
その2:ジャケット丈の長さは5対5を目指せ
丈の長さは、その人の体形によって様々。例えば足が短い人なら、スタイルを良く見せるためにジャケットの丈を短めに設定します。重要なのは、ただ短くするのではなくジャケット丈とパンツの長さのバランスが体型に合っているかどうか。
流行として短めの丈が流行っていても、例えば足の長い人が丈を短くすれば全体のバランスが悪くなります。スマートな着こなしを目指すなら、「短い丈が流行り」という文面を直接受け取らずに、ジャケットとパンツのバランスを見ながらサイジングしていくことが重要です。
ちなみにスマートに見えるジャケットの長さは、パンツ部分とジャケット部分が5:5になるくらいだと言われています。
街中の会社員を見てみても、カッコよくスーツを着こなしている方は基本的に5対5です。
引用:THE COMPASS
その3:パンツの裾幅は詰める
スーツ全体をよりスマートに見せるためには、足元をすっきりさせる必要があります。そのために、裾の長さと裾幅が重要なのです。
裾の長さは、おそらく店員さんが最適な長さにしてくれるはずなので割愛。問題は裾幅です。私の経験上、裾幅は店員さんによってサイジングに差がでやすい部分だと感じたからです。
裾幅は人によって好みもあるだろうから一概には言えませんが、スマートに、スタイリッシュにスーツを着こなすなら裾幅は少しだけ詰めたほうが良いと思います。
裾幅を詰めると足首にかけてのシルエットが綺麗に収まるので、全体的にスタイルが良く見えます。もし店員さんに「裾幅はどうしますか?」と聞かれたら、迷わず詰めることを選択しましょう。
もちろん、詰めすぎてはダメなので店員さんと相談して調整してください。
シャツ編
ジャケットとパンツの次に重要なのが、シャツのサイズ感である。せっかくスーツがジャストサイズでも、シャツのサイズ感がダメだったら一気に残念な気持ちになる。
シャツもスーツ同様、ブランドではなくサイズ感が最も重要だ。特に意識するべき部分は次の3つだ。
その4:首回りは指2本分
シャツの首回りは、一番上のボタンを閉じた状態で指2本が入るくらいのゆとりがベスト。これより小さすぎるパツパツになるし、反対にすきすぎたらみっともない首元になってしまいます。
Vゾーンの着こなし次第でスーツの印象は大きく変わります。首回りのサイズ感には妥協せずに気を配りましょう。
※休憩中を除いて、シャツの一番上のボタンを開ける着こなしはやめたほうが良い。
その5:シャツ袖は2cm出すべし
袖の長さもスーツの着こなすうえでとても重要。なぜなら、スーツの袖からシャツ袖を1~2cm見せるのがスマートな着こなしだからです。シャツ袖が長すぎてもダメだし短すぎても、これを実現することはできません。
手のくるぶし+2cmがベストサイズ。
適正な袖の長さのシャツを着ると、腕を曲げたとき、上げ下げするときにも楽に動かせます。スーツの着こなしにも関わってくるので、しっかりと計ってからシャツを選びましょう。
その6:襟の長さ=ネクタイ幅=ラペル幅
このVゾーン、この赤線をだいたい同じ長さにすることでスマートな着こなしを実現することが可能です。
そこまで正確に測る必要はありませんが、極端に差が出ないように心がけましょう。
ラペルが極細&ネクタイ極太なんかは避けたほうが良いかもしれません。
「襟の長さ=ネクタイ幅=ラペル幅」を守るのが、一番バランス良く見えます。
襟の種類はこちらのサイトが参考になるので要チェック!。
KASHI KARI
ネクタイ編
ネクタイが占める割合はごくわずか。とはいえ、結び方ひとつでスーツ全てをダサくする可能性があるため、たかがネクタイと侮ってはいけません。
ネクタイで最も重要なのは、ネクタイの幅、ネクタイの結びめの大きさ、結んだ時のネクタイの長さです。
その7:ネクタイは大検幅が細めの物を選ぶ
ネクタイの大検幅はこちらのサイトが参考になります。
タイ工房
若い人がスーツをスマートに着るならば、ネクタイの大検幅は太すぎないほうが良いでしょう。とはいえ、<シャツ編>でも触れたように、スーツのラペル幅やシャツの襟幅なんかとのバランスを考えて選ぶのが得策です。
個人的には、6.0か7.0がおススメ。ネクタイは細めの方がスタイリッシュに見えるので、あまりにも太い大検幅ネクタイは、進んで選ばないほうが良いかもしれません。
その8:普段からネクタイ緩めはNG
首元がきついからなのか、ネクタイを緩めに付けている人をたまに見かけます。
スマートな着こなしを実現するためには、ネクタイは常に首の付け根部分でしっかりと結びましょう。
ちなみに、ネクタイの結び方はこちらのサイトが参考になります。BRICK HOUSE
ネクタイの最終的な形として、大きく分けて2種類あります。
縦長のプレーンノットか、正三角形に近いウインザーノットと呼ばれるものです。
正直ここは好みの問題で、綺麗に結べていたらどちらでも問題はありません。ただ、全体的に細身のスタイルを目指しているのならプレーンノットの方がおススメかもしれません。
ちなみに、ハリウッドスターのスーツを見てみると、20代30代と若くて細身の俳優はプレーンノットが多く、反対に50代60代で細身でない俳優はウインザーノットの方が多い印象。(統計を取ったわけではないので、そこまで正確ではないかも。参考までに。)
その9:ネクタイの長さ調整を忘れるな
ネクタイの長さには要注意。ネクタイはベルトのバックルが隠れるくらいの長さでないと見た目が本当にカッコ悪くなりますので、ここは気をつけましょう。
というのも、ネクタイの長さは普段スーツを着ない人が失敗しやすいポイントの一つです。よくあるのが、結び目に集中しすぎて、ネクタイの長さにまで気が回らず、かなり短い仕上がりになってしまうというもの。
ネクタイが短いとチンチクリンな仕上がりになるので気を付けましょう。結び目だけでなく長さにも気を配るのを忘れずに。
その他小物編
その10:靴とベルトは同じ色・素材に。
ベルトは黒だけど靴は焦げ茶色。そうした組み合わせは極力避けたいところです。
黒のベルトなら黒の靴。茶色の靴なら茶色のベルト。黒のスエード靴なら黒のスエード素材のベルト。
そういうルールーがあるからなのか、スーツ店に足を運ぶと、同じ素材で作られた靴とベルトがすぐに見つかります。
自分の好みとスーツの色に合わせて、同じ色・素材の靴とベルトをセットで買うのがおススメ。
ちなみに、本当のスーツの着こなしでは、靴とベルトとジャケットのボタンの色を合わせるのが一般的みたい。茶色のボタンなら、靴とベルトは同じ茶色、みたいな具合で。
ただ、金銭的な余裕が無いのであれば、ボタンはそこまで気にする必要はないかもしれません。無難に黒っぽいボタンを選んでおけば間違いないかも。
※ちなみに、黒のスーツに茶色の革靴組み合わせはやめておいたほうが良いみたい。
その11:靴下はスーツと同色のもので
例えばくるぶしソックス、白のスポーツソックスは基本的にNG。パンツの裾からちらっと見える靴下がそうしたデザインだったら全てが残念な仕上がりになってしまいます。
靴下の色は基本的に黒か紺なら問題はないでしょう。長さに関しては、座っても足の肌が見えないくらいのソックスを履くのが基本です。
あえてくるぶしソックスを履いたり、明るい色のソックスを履いたりするのもお洒落ですが、カジュアル感が強いです。スマートな着こなしを目指すなら、黒・紺の無地・長めの靴下を履くのが鉄則でしょう。
その12:下のボタンは絶対外そう。
スーツを着るときは一番下のボタンを外します。一番下のボタンは、ただの飾りだからです。
なので、面接などの場面でも、基本的に一番下のボタンは絶対に外して大丈夫。だと思う。(責任は取れません。)
ちなみに、立っているときはボタンを閉じて(一番下以外)、座っているときはボタンを外すものらしい。
さいごに。
これら12か条を最低限守れば、スマートな着こなしができること間違いなし。
ただ、今回紹介したもの以外に多くのルールやマナーがあるし、調べれば調べるほどスーツの魅力は奥深いと感じます。
スーツって楽しいですね。